眼 「村田佳彦」

福光美術館に村田佳彦さんの個展を見に行った
美術館の学芸員さんにDVD[土徳の里]を返してもらう
ついでにだ
それがこんなにいい展示だとは思わなかった

展示室に向かう階段で
鑿の写真が
「あれ、これ木なの?」と思った
私は写真を見て
完全に石の彫刻だと思っていたからだ
そして展示室にいくと
作品名の下に[楓、漆]と書いてある
木でできているとは思えなかったので
これは驚いた
漆が照明の光を反射させていて美しい(どこかイサム・ノグチを感じる)
作品を一つひとつ見て行った
写真だけではわからない
サイズ感、光沢感
やはり実物がいい



自然をモチーフにしたものが多いと感じた
見ていると男性から声を掛けられ
作品の説明をしてくれた
「あ、作者本人が在廊しているんだ」
と同じ空間に作品と作者がいることを嬉しく思った
一通り見終わった後
外の資料を読んでいると村田さんが話しかけてくれた

そして私が何者であるのか(移住者で・・・)などを伝えた
その途中学芸員の方が貸していたDVDを持ってきてくれ
その場で土徳、民藝の話に発展
話せば話すほど思うが
民藝は難しいので私は完全主観でやる
その中で
「村田さんは民藝の精神だよ」
と言っていた
民藝の精神とは頭を空っぽにしてただ作る
できたものは作品ではなくただの結果(これらの言葉に自信はないが・・・)




村田さんからも自然を感じた
村田さんが作るものは
富山に移住してから感じたこと、見たものを
モチーフにしたものが多いらしい
山、生き物を初め
目には見えない風、匂い
そして風土、文化
を形にしていった

村田さんが作るものは自然であり自立していた
それが私の感想
自立というのはほとんどの作品が自立していたから
そして3点で支えられているものが多かったから
メインの「シルエットーいわばしるー」は




たくさん足があるのにも関わらず
地面に付き支えているのは三本のみ
ここが面白いと思った
村田さん曰く3点が安定し
それが自然だということ
自然に近づけようとする気持ちは感じられず
感じたことがそのまま形になっているから自然なのだろう
撮影可能ということなので撮らせてもらった
私が撮りたかったのはその自立
正確には自立するための3点
ありがとうございました

自分の住んでいる街にこんな人がいることを誇りに思います
・・・まだまだいそうだな
村田佳彦さんHPはこちら
眼
・村田佳彦
・金京徳
・光徳寺
・お花畠釜